「天引きのあとさき side:G」
前の記事「天引きのあとさき」の銀時視点。
ありがちだけど、一回やってみたかったんです。
天引きのあとさき side:G
沖田が帰ってからというもの銀時は、胸のうちのモヤモヤがどんどん大きくなるの意識していた。
そして、どうしてなにがそんなに気に喰わないのかということに思い至った。
自分は新八が他のヤツと一緒にいるのをよく思わない、・・・らしい。
考えてみれば、普段からアイツが他の誰か、例えばよく行く店の店員なんかと親しげに話しているもの気に喰わなかったし、
親衛隊で出張っていくのもいつからか見送るのが不快だった。
(どこにも行くなよ。俺だけを見ていろよ)
なぁんて、子供じみた女々しい独占欲が銀時も知らぬ間に勝手に働いていたらしい。
それが思いがけないゴリラの登場で拍車がかかった。
意識するともうだめで、新八が買い物から帰ってきてもまともに顔を見れなかった。
女々しい自分と、今までそれを(イヤな顔はすれども)受容してきた新八。
見限られかねないことをしてきた恐怖と、嫉妬と、止まない欲と。
それら全ての感情を持て余しつつも、いつも通りさんざんからかってから聞きだしてやるつもりだったのに。
自分は全く余裕がなくなっていたようだ。
そして、気付くと自分の懸念は外れていたようで。
真っ赤な顔で、キョロキョロとおっきな目玉を動かしながら弁明する新八は分かっているのだろうか。
(オマエはそんなに俺に誤解されたくないのかよ。僕の一番は銀さんですってか?・・・――)
なぁなぁ、こんなに俺をウレシク思わせてどうするつもり?
そんな可愛く必死にされたらもう知らないよ?銀さん。
真っ赤な顔で、終には小さく頷いた新八に、勝手で、一方的な宣誓をした。
(俺は、もう、お前を逃がさないからな)
額に小さく落としたキスは、銀時の頬に見事な紅葉腫れをつくった。
(・・・ホント、覚悟しておけよ)
恋の自覚ってどこから始まるんでしたっけ。
やっぱり、嫉妬とか、独占欲なのかしら?
どうだったかな~。
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